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2010/10/15

秋田道夫さんのワークショップ


秋田道夫さんの講義は毎回目から鱗が落ちます。
今年は講義ではなくてスケッチを教えにきてくれました。
お会いするのは今回で3回目ですが、やはりすごいオーラを放っていてとても緊張しました。

ワークショップはまず始めにA3いっぱいに素早く線を引く練習。
立って、ペンを手のひらで持ち、体を使って描く。
そこで「みなさんは既にスケッチが上手くなっています」と北斗の拳のような秋田さんのお言葉。
そう、スケッチ上達のポイントその一は
「太いペンで勢いよく描く。書くではなく描く。線にニュアンスを。」とのことでした。

次に、そのストロークを覚えたまま直方体の練習。
今度は線の種類に注意して、向こう側の線はほとんど描かないで、背景で描く。
逆に手前の地面側の線は濃いめに。
こんな感じに。とにかく勢いよく。

次は円柱。上の楕円はまるって感じで下はちょっと膨らませて3倍ぐらい強く丸!!!って感じで。
影は先ほどと同じように。
こんな感じに。これも早く大胆に。

最後は風景。秋田さんが前で大きな紙にさーっと描いているのを見よう見まねで描いてみた。
まぁ僕のはいまいちですが、秋田さんが大きな紙に描いたやつはほんとカッコイイ。
細部はかなり適当だけど、遠目でみるとすごく立体感がある。本当に奥行きを感じる。
研究室に貼って宝にしよう。

後半は秋田さんのiPadをプロジェクションしてスケッチのお話。この時特に印象的だった言葉。
・いわゆるID系の複雑で成り立つ絵は好きじゃない
・建築家のスケッチから学んでほしい。絵が製品よりいいのは違う。

僕はわりとミーハーなのでいわゆるID系のスケッチを良しとして目指していましたが
この日の秋田さんの話と見せてくれたスライドのおかげで何となく本当に上手い絵という物が
どういう方向か見えてきた気がして目から鱗でした。
特にI.M.Paiの建築のスケッチは写真かと思ったらスケッチで、秋田さんも
「ここに実際行くとこのスケッチのままなんだよね。」と言っていました。
スケッチの段階で、建物がたった時どう見えるか分かってるってことですもんね。
秋田さんの言っている意味がなんとなくわかりました。

もうひとつ印象的だったのは
・絵にもモノ作りにも時間をかけない。時間をかけるのは作ってくれる人との会話。
・物事のはじめは力のない人の賛同から始まる。

なるほど。まだデザインで稼いだ事もないぼくはこの言葉の本当の意味までは分からないけど
秋田さんが言うんだからきっとそうなんだろう。覚えておこうと思いました。

最後、質問のときに僕が一番気になったスケッチをもう一度見せてもらった。
秋田さんのスケッチブックに描かれていたプロダクトはまるで建築みたいでした。

このワークショップの事はこちらも参照

2010/09/20

SMILE EXPERIENCE 2010

山崎研毎年恒例のオープンラボ。
コレがメイン会場の様子

今年はギャラリーで紹介する研究室の成果物を5つにカテゴライズしました。
SMILE EXPERIENCE に続けて
- FOR ENJOY ワークショップの成果物など(自分たちが)楽しむためのデザイン
- FOR A PERSON HCDのプロセスで一人の人のために考えたデザイン
- FOR GREEN エコ展の成果物などエコデザイン
- WITH TECHNOLOGY ロボ科とのプロジェクトなどテクノロジーを応用したデザイン
- FOR REGION 千葉国体のプロジェクトなど地域活性化のデザイン

非力ながらいちおプロジェクトのメンバーとして運営サイドにいました。
こうちゃんほんとにお疲れさま。

去年は留学で参加できなかったため、2年ぶりとなったSMILE EXPERIENCEは
ギャラリーあり、発表ありの強烈パワーアップを遂げていました。
会場は4カ所ありメインギャラリーの隣に暗室と

情報デザインフォーラムやパネルセッションのあるフレキシA

別の建物に研究室の一部のメンバーが取り組んできたcore robot projectの会場がありました。


僕が出した作品は三つあって一つ目が
照明ワークショップの木のモジュールを使った照明器具。

詳しくは別に書く予定ですが、とりあえず見て下さいこの金属美を。

二つ目が修士研究で作った杉家具シリーズ。今回はイスとテーブルを作りました。
これはイス。
内田洋行の杉太をリスペクトしてます。
杉太シリーズに挑戦するために脚には長ネジとボルトを使用して
オリジナルパーツをジョイントのみとさらに減らしました。
さっきの照明も実は同じパーツです。
先生が恐る恐る座ってるところ。大丈夫っす!


イスとテーブルと照明を並べたところ。この作品も今度詳しく書きます。

最後のはミラノでも出したカーペットの家具。
カラーを変えて、テーブルにも磨きが掛かっております。
以前は赤でした。

最後はゼミのみんな+fuRoの方々と集合写真。大所帯です。

その後の打ち上げも最大規模。
石田君が集めたレアな日本酒8本と僕の作った杉のテーブルで廊下でも飲み会。
オープンラボ初日には間に合わなかったこの机。
この日本酒会があるから、心折れずに制作頑張れました。
やはりこの日本酒と机。抜群に合ってます。
打ち上げに間に合ってよかったです。




2010/09/08

Le train TER numéro xxxx à destination de Paris nord....


フランスに居た事ある人ならこの音楽
めちゃめちゃ懐かしく感じると思います。
国鉄SNCFの電車のアナウンス。
懐かしくってiPhoneの着信音にしちゃいました。
iPhoneの着信音を好きな音楽にする方法はコレみてやりました。

あと研究室のWEBがリニューアルしました。
懸念事項であったメンテナンスがフリーになりました。
名称も正式にSmile Experience Design Lab となったようです。
素敵な研究室です。





2010/04/26

ミラノサローネ(13日:搬入の日)


ぼくらが出展したのはDesigners Brockというイギリスの人たちが中心となって運営している所。
セントラルマーチンやグラスゴース クールの卒業生が多い。Designers Brockは今年で10年目の歴史がある団体で、全然知らなかったけど最初からすごい所に出させてもらったなぁと後で気づく。なんと去年はあのドリルデザ インの方達も出展していた所らしい。ぼくらにとっては飛び級もいいとこ。ありがたやー。


様々な国の人たちがせっせと搬入している。
僕も千葉工大ではグッドデザインエキスポとか学校の展示とか、いろいろ出させてもらったけど、搬入の仕方から大掛かりだし凝っていて、これが本物かと思った。雑誌とかウェブで見てた世界がそのままの目の前にある感じで興奮したけど、すぐ自分の作品の至らなさが嫌になった。


搬入も半ばな所。搬入日は2日間あったけど僕らは前日にちょろっと来て、すぐ終わってさっと帰った。他の人たちは前の日からやってるけど間に合うのかなってぐらい全然終わってない感じ。でもビール片手になんだか楽しくゆるーく準備していて、世界は違うなと思った。


ここが僕らの展示スペース。
ひ な壇はほぼ完成で後は布をかぶせるのみ。手前にある赤いのが僕の作品。これを分解してスーツケースにつめるとちょうど22キロぐらい。飛行機で預けの荷物 はこれでおしまいになってしまうので生活用品は手持ちバッグという王様待遇の作品。日本にどうやって持って帰ろうかな。


完成。
新井君とぱちり。展示台がやたらド派でですが大丈夫ですかね。先生のディレクションを信じますよっていう感じで搬入は終了。

写 真はないけれど、この日はいきなりトリエンナーレ美術館で行われているオープニングパーティーに先生の提案で行くことになった。スワロフスキー(だったと 思う)の展示スペースではおいしいシャンパンとおしゃれな食べ物が振る舞われていたけど、喜多俊之さんの所とか、キャノンとか行くのがちょっと遅かったせ いで閉まっていて残念。(先生は警備の人を振り切って強引に入り、僕ら取り残される。)
ここで大阪でインテリアデザインの事務所を やっている玉井さんを紹介してもらった。玉井さんは京都工芸繊維で院生もやっていて山崎先生の生徒でもあるというなんだかすごい人。「同級生ですね」って よくおっしゃってましたが恐れ多いっす。でも気持ち的には僕ら以上に若い素敵な人。この出会いが次の日早くも奇跡を起こすとは誰も知らず。この日は玉井さ んと玉井さんのお友達のイタリア人と僕らでバーでビールを飲んで終わりました。




2010/04/23

とりあえず


いやいやいやいや〜
まじでまじでまじで。

すっごいヤバかったんだからミラノサローネ!
たぶん一生忘れないと思う。
世界の最先端のデザイナー達のコンセプト、作品、造形、展示、パーティー。
どれもこれも刺激が強すぎでどこからブログにまとめていいかわからない。
もう脳みそはじけ飛ぶかと思うくらい。デザイン観が変わった。
きっと将来この影響を受け続ける事になるでしょう。(悪い影響になっちゃうかも)

もうこれ見ちゃったら今までと同じことできないね。
やつらの姿を頭に描きながら、あのレベルあのレベルと思いながらやらないと。

全デザイン学生に告ぎます。
「学生のうちに絶対行っといた方がいい。」
会社休めないよ。この時期はなかなか。

明日からちょっとずつ写真とか感想とかアップします。
やっぱり日別でやった方がいいのかな?この感動を少しでも伝えたい。


2010/03/27

山崎研合宿



合宿という名の飲み旅行。または慰安旅行。
何度きても素敵な御宿研修センターでやってきました。
ちょうど僕が日本にいるタイミングでラッキー。

3年生とはほぼ初からみだったけど、楽しそうなメンバーが入って来てよかった。
M2の人達や4年生の大半の人とは最後の御宿でしたね。
まぁまた合宿あるときは飲みに来てください。

2010/03/08

おいしいジャポン







日本帰国してからなんだかんだ忙しくて更新滞ってました。すみません。
いやー日本はいいですね。何がいいってメシですね。
すし、そば、すき焼き、鍋、カップ麺、マック、納豆、缶コーヒー辺りは心にしみましたね。


昨日は僕の帰国祝いとみんなのデザイン実習お疲れを兼ねて、山崎研で鍋しました。
こうやって研究室を超えてみんな仲がいいのがうちの代のいい所。
みんなでこの企業の課題はどうだったとか、なんだとか話しながら食べました。
なかには、喜ばしい話もちらほら。みんな上手く行くといいね。こんな時代だからこそ。

久しぶりに会ったけど意外と普通な事にびっくりしました。
僕ももっとおーってなるのかと思ったら、あっという間にいつも通りの風景に。
帰ってきた次の日からフランス行く前の生活の続きみたいに自然に始まりました。
なんか家帰ってきたときも、学校から帰ってきたような感じでした。
意外とそんなもんなのね。やっぱりDNAから日本人なんですね。

それにしてもシュウカツの面接の準備(ポートフォリオ、履歴書)
ミラノの作品作り(今図面書いてる。工作センターのおっちゃん恐い)
修士の中間発表といそがし尽くめですな。

英語とかもう忘れ始めてる気がする。




2009/04/17

タイポグラフィー


山崎研4月の勉強会、第3回目は原田先生のタイポグラフィーの勉強。
原田先生にはちょうど去年の今頃に勉強会をしてもらい、その時書体に関する質問がかなり盛り上がった事から今回の運びになったと勝手に予想。

講義は前半と後半で、文字と配置について原田先生が説明し、間に手を動かすワークショップが入りました。

ワークショップでは「あ」「ア」「亜」をそれぞれ明朝とゴシックで「a」「A」をセリフ体とサンセリフ体で、記憶をたよりにレタリングするというものでした。普段いかに自分が書体の細かいデザインを見てないか痛感しました。

メモ
・書体の前に言葉自体も表現の一部。まず相手に届く言葉を選ぶ。
・目的にあった書体を選ぶ。
・色々な書体をいっぺんに使わない。ファミリー内で完結させる。
・文字デザインのゴールは「可読性の探求」
・認知に沿ったレイアウトの4つのポイント「整列」「近接」「対比」「反復」
・人に見せるスケッチを書こう。
・ルールに基づいた文字組

書体についてのメモ
・Gill sun イギリス生まれ
・Helvechica グリッドで組んだ時きれいなグレーボックスになる。
・Frutiger 良く使われている。ヘルベチカより少し遊びがある。
・Stone sans デジタル時代の新しい書体。
・Optima 企業ロゴによく使われている。
・平成明朝 スタンダードな書体。ディスプレイ上での可読性を追求。
・ヒラギノ明朝 筆のニュアンスを強く残している。
・小塚明朝 本文向き
・他にもありましたがメモ取れませんでした。

2009/04/13

NEXT COOL JAPAN

少し前ですが、表題のコンペで同じ山崎研の友達の青木君が審査員賞を受賞しました。
青木君はフォト部でも同じで、ほとんどの時間を一緒に頑張って来た仲間なので自分の事のように嬉しかったです。
僕はというと、実は一次審査通過の知らせは来たものの最終審査で落ちてしまったようです。
なんかこのパターンは前にもあったような…
このときに提出したパネルは空気を読んだのかパソコンから姿を消してしまいました。

でも個人的には二人とも山崎先生の授業で作った作品がベースになっているってのが嬉しかったです。

2009/04/12

勉強会



4月の山崎研は週1で外部のデザイナーさんを招いて勉強会が行われています。今までも勉強会はありましたが大体月1ぐらいでした。

今月は「グラフィックデザインの基礎」を学びます。2回目の今回はグラフィックデザイナーの竹内さんが登場し、ポスターを題材にレイアウトの基礎を教えてもらいました。(写真1枚目)

この勉強会は事前に「オープンラボのポスターを文字だけで構成して作る」という課題が出ており、おのおの自分のポスターを作ってきました。最初から一人一人見て行くのかと思いきや、竹内さんが「実は僕も学生になったつもりで作ってきました」と自分の作ってきたポスターとそのプロセスを丁寧に説明してくれました。(写真2枚目)

あまりの職人技に目からウロコで脱帽しっぱなしでした。それと同時に全ての学生が自分のポスターを出しにくくなりました。以下が説明してくれたポスター作りのプロセス。


1.前提理解
ポスターの目的/意図を理解する。構成要素の分解、重要度の設定。
メモ:情報にプライオリティーをつける。何がしたいか考える。学外展のDM、ポスター作りの時、原田先生に言われた事と全く同じでした。

2.レイアウトイメージ(ビジュアルイメージ)
どのようなビジュアルにするのか検討。今回は文字のみ。

3.目標の設定
タイトルの文字組みを使ってイベントのビジュアルアイデンティティ(タイトルロゴ)を作る。その他の文字要素は情報伝達の機能を重視してレイアウトする。
メモ:ロゴを作る事で統一した印象を作り易い。これは全く頭にありませんでした。目からウロコです。学外展の時は偶然にも斜めにする事でアイデンティティになっていた?

4.タイトル文字の構成
タイトルに使うベースの書体を組んで検討。イベントの性質、目的等から考える。今回はヘルベチカを選択。
メモ:ただ組んだだけのこの時点で既にかっこいい。

5.ロゴにする(ない場合もある)
ヘルベチカの全ての角を丸め、固い印象を緩和。
「SMILE」の部分を不揃いにする事でタイトルの内容通り、少し楽しい感じを出した。
唯一の日本語である「オープンラボ」の部分を明朝にすることで、変化をつけ見え易くした。
メモ:まさに職人技。人に与える印象や情報の干渉を匠にコントロール。このロゴがどこに展開されたら面白いか考えながら作るとよいらしい。(Tシャツ、パンフ等)

6.全体の構成
ロゴ以外の情報をレイアウト。

7.完成
メモ:色を使ったり、大きさを変えることで情報の干渉をさける。