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2010/04/01

日本滞在を振り返り


あっという間に一ヶ月たって、いつの間にかフランスにいます。

なんと3/2夜に日本着、3/3〜3/30まで1日も休まず学校で作業し、
3/31朝に日本を発ちました。皆勤賞!
シュウカツの面接とかある日とかも午後から学校に行ったりして。
忙しかったぁ。

もうちょっと、ほんのちょーっとぐらいはゆっくりできると思ってたんだけどなー。
甘かったなー。
いろいろやりたい事あったんだけど、制作しかできなかった。
ほとんどの時間を1人で演習室という工作機械のある部屋で過ごしていたので
フランスにいる時より孤独なんじゃないかとおもいました。

いろいろ犠牲を払いながら制作に全てを掛けたので、そのかわり得るものもたくさんありました。
演習室の鍵は本当はいちいち先生の許可を守衛さんに証明しないと貸してもらえないのですが、
毎日行っていたのと、デザ科のぶっちゃけ話をした事で守衛さん達と仲良くなり、最後の方は顔パス状態で
「五代さんは先生並みですねー。」と言われました。

工作センターのおっちゃんは、ほんとに職人という感じで、最初加工をお願いしに行ったときは
ものすごいぶっきらぼうで、お願いも全く聞いてくれず、終わったと思いましたが
それでも毎日言われた通り図面直して通ってるうちに、むちゃむちゃ優しくなってました。
ミラノに出すって言った時からはさらに気合いが入り、
「おまえメイド・イン・ジャパンがこういう仕事しちゃダメだよー。」
と細かいパーツまでこだわって手作りしたりしました。(時間なかったから若干ヒヤヒヤだったけど)

木工の加工や種類を相談する為に、大工さんにも会いに行きました。
結果的に今回はお願いはせず、自分で材料を買って加工する事にしましたが
ほんとに自分の仕事に誇りを持っていて素敵な人でした。
また次の機会はぜひ協力してもらいたいです。

と今回のプロジェクトを通していろいろ強力な味方ができたのが一番の収穫です。
やっぱりデザインて結局こういう事が大事なんですよねー。
一人でできる事って少ないわけだし、協力してもらう人とも関係構築も含めてトータルでやるってのが。
こうやって素敵な人といっぱい出会う事ができるし、いざとなったら協力もしてもらえる。
こういうデザインの進め方が僕は好きだし、これでこそデザイン楽しいな!って思います。
学生って自由だし、失うものないから積極的に色んな人に絡むのはすごいいい事だと思います。
ってことを再確認した1ヶ月でしたね。


肝心の作品の方ですが、自分で言うのもなんですがなかなかいいと思います。
図面もやったし、木工もやったし、金属もやったし、機構も考えたし、
ディティールも凝ったし、上に書いたような仲間作りも含めて。
大学生活5年の集大成で、今まで学んだ全ての事を発揮できたように思います。
最近ようやく自分の好きなデザインというのが分かってきて、
今回の作品はこれからデザインをして行くなかでとても重要な位置づけになると思います。
ミラノでの発表が楽しみです。
でも実はまだ細かい部分は完成はしてないので、こっちで地道に作業したいと思います。




2010/03/23

今日の成果



今日のところはこんな感じ。
バンドソーのノコギリの部分が2回切れて心が折れてやめました。
今日は就職の最終面接もありました。
悪くはなかったと思うけど、最終なのにまだいっぱい人がいた。
あとは祈るのみ。


2010/03/22

日本時間




ども!
日本到着の翌日から1日も休まず毎日学校行ってます。皆勤賞です。
何してるかって、ミラノサローネの模型作りと就活をしてるのです。

サローネの作品はフランスにいる間に図面つくって来たんですが、
まず、先生に言われくみ上げた時に動かないリスクをなくす為に金属パーツの仕組みを設計し直し
それを持って工作センターのオッチャンに聞きに行ったら「こんなもん作れるか」と言われたため
既存の金属パーツを使ってなるべく近い形に出来るよう再び設計し直し
それに合わせて木部のパーツもデザインし直し
それをもって木工屋さんや大工さんに相談してたところ、材料の厚みの寸法が既存品にないとか
強度が足りないとか、でもベニヤじゃなく見た目のいい木が使いたいとか、
こんな加工は出来ないだとか、お金の問題とか・・・

まぁいろいろありまして、
木の部分に関しては全部自分で作る事にして今やってます。
金属のパーツは今週あたり、工作センターからあがってくると思うので、
その誤差に合わせて残りの木のパーツも作って、全部組んで、布はって完成という感じですかね。
かんなりギリギリです。31には飛行機乗ってないと行けないので、なんとしても今週中に終わらせないと。


思ったのは、ほんと既製品の寸法知ってないとダメだなと。
無垢材で厚さ10ミリとか好き勝手図面作ってもないからね。そういうの。
必ず12ミリとか9ミリとかになっちゃう。
しかもそれは種類によって違うし。ベニヤだったら10ミリあるとか。
金属も同じ。7ミリのステンレスの脚とか言っても、7.2ミリしかないとか。
よく使う材料の寸法は頭に叩き込んどいて、設計の段階からそれ考えて作らないとまずいね。

あと明日は就活中の企業の面接があります。
今日ショールーム見て予習してきました。
もっと日本でやりたい事いっぱいあったんだけどな。
これだけでフランス帰るのやだから、なるべく早く終わらせたい。


2010/01/18

Yukagu




いちお修士の研究のプロトタイプの一部。
研究テーマは
「サステナブルな社会のためのプロダクトデザイン〜文化と環境の二つの視点から〜
というとても長たらしい名前がついていますが
これは主に僕の研究の文化的アプローチから
日本人にとってのサステナブルなライフスタイルを提案するもの。

黒川雅之さんの「西洋人にとっての家具」は「日本人にとっての床」説を継承し
床を進化させて家具の機能を持つ方向に進めたもの。
忍者が畳で手裏剣をガードしたりするイメージに似てますね。(よくわからんけど)
今後はもっとバリエーションを考えたり、これをエコに作る仕組みや材料を考えるつもり。

写真はこないだ書いたイラレでレンダリングしたもの。
とりあえずこのバージョンは今度日本帰った時作ろうと思ってます。



2009/12/10

最近めっちゃ忙しいなぁ


こっち来てから料理にはまってます。
今やクックパットでレシピ集めてる時が何より至福の時間です。


今日、工作室で修論の簡易モデルの3案分ぐらい作りました。
機械とか道具とか使うときに、常駐してるおっちゃん(石塚先生みたいな感じ)にいちいち
何のプロジェクトか?どういうアイディアか?どう使うか?
を説明しないと使わしてくれないというめんどくさいシステムでした。
アイディアは別にいいだろと思いました。
「フランス語喋れないんじゃ何もできないよ。」って言われて腹が立ちましたが
Je voudrais〜(〜がしたいんですが)とcomme ça(こんな感じで)で乗り切りました。

それと今週末、金土日でオランダとベルギー行ってくる事になりました。
メンバーはダニエル、ミゲル、(メキシコ)オスカー(チリ)平山さん、おれ(日本)のいつも遊んでる仲間です。
なぜか南米の友達が多い。
コンピエーニュから車借りて行ってきます。陸続きでお隣の国。
オランダではみんなと別行動で僕の尊敬する大好きなデザイナー、リートフェルトのシュレーダー邸を見に行く予定。
とても楽しみです

さらに!同じ研究室の友達キムニイPdウェブのコンペで準大賞受賞!
いやーすごい!こないだは別のコンペでグランプリ取ってたし、とうとう爆発したな。



2009/12/07

日常



今日は何もしてないのに3回もブレーカーが落ちた。
検証の結果、キッチンの電気コンロに漏電の疑い!めんどくさいなぁ。
今はそこだけブレーカー落としてます。


金曜日にタピオ家でのお部屋観察調査とインタビューを終え、フランスでの修論の調査もこれで3人制覇しました。
残すターゲットはニコラカズオのみ。やつは日本語通じるから楽だな。

土曜日はコンピエーニュの街の中心に行き、「まるしぇどぅのえる」とやらを体験してきました。
クリスマスの期間だけ市庁舎の前の広場に屋台がいっぱい出ているのです。
市庁舎(見た目城)もライトアップ。道路にもイルミネーションが点灯。
思ったよりキレイで、人も賑わってて何かパリみたいと思いました。
コンピエーニュなめてましたがやる時はやります。
揚げたてのチュロスとヴァン・ショー(ホットワインにレモンと砂糖を入れたフランスの冬の飲み物。日本の熱燗のポジションか?)を頂きました。最高でした。

今日、日曜日はフランス語の勉強と修論のアイディア出しをしました。
修論で何を作るかはこれまで相当もがいてきましたが、今はピーンと来るコンセプトを2つぐらいに絞る事ができています。
このピーンが時間経っても色褪せなかったらこのまま行っちゃおう。
でもその周りのものも含めて4つぐらいのアイディアのプロトタイプを作ろうと思ってます。(でもじつは本命は1つ)
フランス語の勉強はパリで買った座頭一(フランス語音声)を見ただけでした。
しかし北野武は天才ですね。これまで特に北野作品は見た事なかったんですが
一発で好きになりました。音楽がとてもきもちいい。俳優さんがみんなすごく上手でいい。
もう4回ぐらい見ました。タピオに貸したらタピオも3回見たって言ってました。
昔の生活風景や、サムライのソウルも感じる事ができ、お得な感じです。




2009/11/23

何かが足りない。自分探求1

僕はクールでモダンなインテリア
私は暖かいカントリー調のインテリア
僕は北欧テイストのインテリア


なぜ選ばないといけないのかと
なぜ他の国のスタイルを借りないとけないのかと
日本で、そういう好みが別にない人は
どういう家に暮らせばいいのかと

僕は考えてたんだったよな。そうだそうだ。
修士の研究テーマを考えた初期の問題意識はここだったな。

ずっと、ピンと来るアイデアが出ない。
何日も考えてるのに。
机で集中しても
遊びに行っても
お酒飲んでも
散歩してもダメ。
ものすごくもがいてます。

きっと何かが足りない。

問題自体がハッキリしてないからダメなのかもと
過去の自分の数少ない成功例を参考に
自分の中の問題意識を掘り起こしてみる事に。

僕は北欧風とかモダンでクールとかそういうのいらないから
普通にそうだよねっていうインテリアをデザインしたいんだ。
日本人の普通のインテリア。
いかにもな和風じゃなくて
今の生活に密着していて
日本人の意識から導き出されるような。

狭い部屋を圧迫するダイニングテーブルや
誰も座らないソファーじゃなくて。
好きな人はそれでいいんだけど
北欧インテリアは北欧の人たちのものだから
ぼくらのスタイルがあってもいいはず。

調査とかでデザインの種を発見するのも大切だけど
その前に、テーマを設定した時点で
既に自分が感じていたものを大切にしないと
いくら調査結果だけ見ても先に進めないと感じたので
今、自分探求してます。
ここから「サステナブルな〜」までまだかなり距離あるけど。

きっともう自分の中に問題はある程度そろってるはず。
テーマを自分で設定した時点で
答えを半分知ってるようなもんなのかも知れない。
だから今は自分の中のピースを探しては少しずつ
紙に書きおこしたり、忘れないようにブログに書いたり。

まぁ、つまりこっちでの調査が
思うように進んでないっていうことですね!
山崎先生ごめんなさい!最近レポート送ってませんね。
でもほんとに今そう考えてやってるんです。

2009/10/08

修士の研究

先生に修士の研究を載せてと言われたので、こないだのオープンラボの時に作ったパネルを載せます。
いっちょまえにすごいでかい事テーマにしちゃってますが、文化と環境とデザインの関わりは今の僕の最も興味のある分野なんです。この研究は日本人の今の生活に合った家具(インテリア)をエコに作ればサスティナブルになるんじゃないかというものです。ちょっと見にくいかもしれないですが詳細はパネルの画像で。

なんでこういうテーマになったかというと、僕は昔から日本人が洋風の部屋に住んでたり、スタバとか海外のものに憧れてるのに違和感が感じてたんですね。海外ではそういう様式というかカタチが生まれるべくして生まれる文脈(歴史?)があるから格好良かったり、いいねーってなるのであって、それをそのまま日本に持って来て使うのは何かスマートに感じないなと。本当の良さも理解できないと思うし。

あくまで僕の意見ですけど。僕も海外のものに憧れる気持ちはもちろんありますけどね。
だからって、もういかにも和風のインテリアとかもフィットしてないように思います。既に着物じゃなく洋服を着てるし、食べ物だって変わってるし。だから今の日本人の感覚にあった家具(インテリア)を作ろうという流れです。

エコの話はし忘れましたけど、もう当然感ありますよね。サステナブルな社会を目指す為には。

てか全然調査とか進んでなくてまずい!フランス人の家を調査したいけどフランス人の友達がいない!

2009/05/22

サステイナブルデザイン



僕の修士研究のテーマは
「サステイナブルな社会のためのプロダクトデザイン研究」です。
最近デザインや建築の分野でも話題になることが多いサステイナブル(持続可能)という言葉ですが、僕の研究では従来の「エコ」に「文化」という視点をプラスして、環境と人に配慮したデザイン=サステイナブルデザインをしたいと考えています。もちろんHCDの手法も活用します。

「文化」を持ち出した一番の理由は、僕自身が文化とプロダクトデザインの繋がりにとても興味を持っているからです。また他の理由として、ユーザーの一時的なニーズを満たすだけでは逆に消費を拡大させてしまう。そのため流行に左右されない普遍的な価値をデザインする必要があり、そのため文化が重要だという、僕の考えというか仮定があります。

やることとしては、成果物をいくつか作りながら論文としてまとめたいと思います。(たぶん手法を作るとかになる。)
7月か8月からフランスに1年間留学するので、向こうの文化とデザインの関係やエコデザインとかも調査しつつ、学んだことは柔軟に取り入れていきたいと思います。

なので日本にいるうちにやることはやっとかないと!
今のところユーザー決定と、行動観察調査、文献調査は済ましちゃおうと思ってます。あとなんとなく杉の間伐材を使ったプロダクトを作りたいと考えてるので、今地元の業者さんを紹介してもらおうと動いています。

なのでみなさん「サステイナブルデザイン」「エコ」「文化」「HCD」などに関するトピックがあったらじゃんじゃん教えて下さい。最近ではカルチャー・センタード・デザインというのもあるらしいです。