秋田道夫さんの講義は毎回目から鱗が落ちます。
今年は講義ではなくてスケッチを教えにきてくれました。
お会いするのは今回で3回目ですが、やはりすごいオーラを放っていてとても緊張しました。
ワークショップはまず始めにA3いっぱいに素早く線を引く練習。
立って、ペンを手のひらで持ち、体を使って描く。
そこで「みなさんは既にスケッチが上手くなっています」と北斗の拳のような秋田さんのお言葉。
そう、スケッチ上達のポイントその一は
「太いペンで勢いよく描く。書くではなく描く。線にニュアンスを。」とのことでした。
次に、そのストロークを覚えたまま直方体の練習。
今度は線の種類に注意して、向こう側の線はほとんど描かないで、背景で描く。
逆に手前の地面側の線は濃いめに。
こんな感じに。とにかく勢いよく。
次は円柱。上の楕円はまるって感じで下はちょっと膨らませて3倍ぐらい強く丸!!!って感じで。
影は先ほどと同じように。
こんな感じに。これも早く大胆に。
最後は風景。秋田さんが前で大きな紙にさーっと描いているのを見よう見まねで描いてみた。
まぁ僕のはいまいちですが、秋田さんが大きな紙に描いたやつはほんとカッコイイ。
細部はかなり適当だけど、遠目でみるとすごく立体感がある。本当に奥行きを感じる。
研究室に貼って宝にしよう。
後半は秋田さんのiPadをプロジェクションしてスケッチのお話。この時特に印象的だった言葉。
・いわゆるID系の複雑で成り立つ絵は好きじゃない
・建築家のスケッチから学んでほしい。絵が製品よりいいのは違う。
僕はわりとミーハーなのでいわゆるID系のスケッチを良しとして目指していましたが
この日の秋田さんの話と見せてくれたスライドのおかげで何となく本当に上手い絵という物が
どういう方向か見えてきた気がして目から鱗でした。
特にI.M.Paiの建築のスケッチは写真かと思ったらスケッチで、秋田さんも
「ここに実際行くとこのスケッチのままなんだよね。」と言っていました。
スケッチの段階で、建物がたった時どう見えるか分かってるってことですもんね。
秋田さんの言っている意味がなんとなくわかりました。
もうひとつ印象的だったのは
・物事のはじめは力のない人の賛同から始まる。
なるほど。まだデザインで稼いだ事もないぼくはこの言葉の本当の意味までは分からないけど
秋田さんが言うんだからきっとそうなんだろう。覚えておこうと思いました。
最後、質問のときに僕が一番気になったスケッチをもう一度見せてもらった。
秋田さんのスケッチブックに描かれていたプロダクトはまるで建築みたいでした。
このワークショップの事はこちらも参照